[peter3] ストーリーメーカーの憂鬱

ストーリーメーカーという人種の人々がいる。
気分はイノベーターで、シナリオを組み、無理筋ですら筋を通して、
どうにか形にしていってしまうタイプの人々だ。

murisuji

ストーリーメーカーの人の意見はたいてい強い。
何度も本人のなかで反芻し、自分の意見の組み上げがものすごく緻密に積み上げられ、自分に酔う形でそのストーリーを完成させる。そして、そのストーリーが他人に伝わることを最大の報酬として生きている。

ストーリーメーカーの人は自分のストーリーがとても大好きである。
そして、残念ながら他人のストーリーは好きではない。自分の参加しないストーリーは、すべて切って捨てたくなる。ストーリーメーカーの人にとって、人の意見は自分のストーリーの養分でしかない。

ストーリーメーカーの人は残念ながら、人の意見を聞けない。自分が思いつかない限り、意見を変えることができないのだ。

そしてストーリーメーカーの人はたいてい、自分の経験からしか学ぶことができない。そして、自分と自分の友達を正当化することにもまた、その能力を発揮してしまう。

人間、自分がわかった気になると、ストーリーメイクをしたくなるのが常である。
経験をし、権力を持つと人はストーリーメイクが大好きになる。

ただ、このとき、気をつけなくてはいけないのは、そのストーリーが独りよがりではないか、本当は井の中の蛙ではないか、ただ自分の過去を正当化しようとしているだけではないかーーについて、まったくというほど盲目になってしまうこと。

自己正当化は誰しもしょうがないのだけれど、とくに、このタイプの人は
その傾向が強いように思う。そうならないようにするにはどうすればいいか。

結局は、心に余裕を持ち、謙虚な気持ちを持って、自分がやったことに向き合うしかないのだが。