日本政府IT投資の随意契約

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動機

内閣官房が政府のIT投資の見える化を推し進めているというのをチラッと聞いたことがありました。なんか、そこではサイトをIT投資における情報を公開しているということで、Web APIが用意されており、そのAPIではJSONでデータが認証なしでデータが取れるということです。

まぁ、ただ、こういうふうにデータが公開されていたところで、オープンにしているからといって、それによって分かる事実みたいなのがないと、あんまり意味がないんじゃないかなぁ、と思います。

で、ぼんやり、何ができるんだろうと、考えてデータを取得してみたのですが、Web APIのなかに「契約情報」というのがあり、その中に支出額というのが含まれていることが分かりました。

おぅ、自分も税金を支払っているので、どんなところにいくら払っているのかなとパースしてみると、number_of_biddersになぜか「随意契約」というアイテムが収まっていることが分かりました。

お、なんか、これ、面白そうなことが分かるかもしれないーーと思って、ぼけぼけしながら、ipython notebookでおもむろにパースしていきました(以下)。

何が分かったか

ここでは、日本の官公庁ITにおける随意契約の規模感が分かりました。この政府「ITダッシュボード」で公開されている全体1528件の支出のうち、随意契約は509件あり(33.3%でぎりぎり1/3以下)、金額ベースでは公開されている全支出6772億円のうち1427億円(21.1%)が随意契約です。
随意契約を結んでいるベンダーは全部で150社ありますが、そのうち上位5社で88.4%を占め、142社は全体の支出の1%のシェアも得ていません。1%以上のベンダーは以下のとおりです。

(株)日立製作所 518億円 36.3%
(株)NTTデータ 339億円 23.8%
(株)JECC 240億円 16.9%
NTTコミュニケーションズ(株) 85億円 6.0%
日本電気(株) 76億円 5.4%
(株)文祥堂 19億円 1.4%
ニッセイ情報テクノロジー(株) 19億円 1.4%
日立キャピタル(株) 16億円 1.2%
...

感想

政府がやることなんですから、随意契約なんてほとんどなくて、ちゃんと競争入札をやっているもんだと思っていましたが、そんなことはないんですね。スピード感が求められるから、いちいちベンダーを入札で選定していられないとかいう事情もあるのかもしれません。ただ、随意契約の相手もまた、きまった相手とばかり付き合っているように見えるのは、ちょっといただけないかな、とも思います。

まぁ、こういうデータが公開されたところで、だれもブログでその分析をしているのを見たことないし、オープンな姿勢だけ示せればいいかな、とか内閣官房の方も思っているんじゃないかと思いますが、この情報は「政府と随意契約を結べるIT企業」はどこか、というのを明らかにしてくれているので、就職活動をしている方々には有益な情報かもしれません。それだけ優秀な営業がいるってことです。すばらしい。